男か、女か、どちらが良いかと問われると……

土曜日。一歩も外に出ず、ひねもすのたりのたりとしつつ、こんな本を読んでました。

不美人論

不美人論

簡単に紹介すると、女性にとっての「美醜」について、女性のマンガ家である藤野美奈子と男性の哲学研究者である西研が対談しているもの。この中で藤野さんは、言いにくいことを、すぱすぱと言い放っている。たとえば、

「整形に対して感じる不快感は、平民が貴族になるときの不快感なのかな(中略)『あいつ、成り上がってるよ。男爵の爵位、買いやがったよ、金で』みたいなね(笑)」

「ブスが中身で勝負して受け入れてもらえるまでには時間がかかるんですよ。美人だととりあえず扉は開けてもらえる。だけどブスは、なかなか扉を開けてもらえない。ノックしたり、頼んだり、すごく時間かけて開けなきゃいけない」

「ブスはロマンの主人公になれない。お花畑に言いたくても自分には似合わないと思ってしまう」

などなど。ここで挙げているのは、ネガティブなことが多いですが、陰鬱になるようなトーンではなく軽快なテンポで、女性に「とっての」美醜についてが語られている好著です。

なんというか、女の人のこと(当たり前なんだけれど)やっぱりよく知りませんでした、ということが良くわかる本です。