ケルンへ。そしてアムステルダムへ

ライン河マインツで一泊して、ケルンに途中下車し、その後国境を越えてオランダ・アムステルダムへ。

ところで旅行とはぜんぜん関係ない話なのだが、テレビの話。ホテルにいる間、テレビをつけている場合には CNN を流していることが多いのだが、インドネシア地震(正式な名前を忘れた……)とその津波から一年が経つせいか、"TSUNAMI: ONE YEAR AFTER" と題して、復興の一年間を随時取り上げている。去年の今頃は秋田の乳頭温泉郷地震のことはまる一日以上知らないぐらいにのんびりしていたのを思い出すけれど、あれから一年なのですね。

ちなみに津波から一年経ったことを "Tsunami Anniversary" というフレーズで表現することがある。これにはいささかの違和感が感じられる。9.11 の時には Anniversary と言ってなかったような気がするのだが、どうかしら?

マインツからケルンへは IC に乗ってライン河を北上する感じで 1 時間 40 分程度。そのうちコブレンツまでの 1 時間ほどは、古城を見ながらのライン河下りで有名な河畔を路線が沿っているので、列車の中からも同様に古城を見ることができる。ただ、結構列車の速度が速いのと(特急だからあたりまえだけれど)、窓の反射が強いので(車内が写り込んでしまう)うまく写真には取れなかった。残念。

ケルンで乗り換えなのだが、途中下車して街を見学することにする。ヨーロッパの鉄道は、利用したことのあるかたならご存知だろうが、基本的には改札が無い(というかこれまでに見かけたことがないので、たぶんどこにもないのでは?)。このため、長距離の移動の際でも、途中で下車して観光することが可能。

まずは駅のど真ん前にあるケルン大聖堂から。詳しい説明はウィキペディアの「ケルン大聖堂」の欄を。

ケルン大聖堂

これ↑はケルン出発前に駅前広場から撮った写真。暗いのでブレてますね……

大聖堂には展望台があります。階段を昇ること 100m で展望台に。地上の受付には昇って降りて 30 分、と説明されていたのだが、昇るのに 15 分もかからないので、どれだけ展望台で滞在するかによって所要時間は変わるはず。結構せまい階段を昇ることになるのだが、意外に若い人でもハァハァ言いながら昇っている(または降りている)人とすれ違うのには驚いた。

で、10 分ほどで昇った展望台から見える景色はこんな感じ。

ケルン大聖堂・展望台からの風景

ケルン大聖堂・展望台からの風景

周りには山はあまりなく、平坦な土地が延々と続いている。そういうなかで 100m を越える建物から見る景色はなかなか壮観なものがある。ただ、この写真には写っていないが、実際には安全のために展望台には鉄格子&鉄網がめぐらされているために、辺りの景色がものすごくクリアに見えるわけではない。

10 分ほど景色を堪能した後、風が強く雪が降ってもおかしくない天気でいいかげん寒くなってきたので、下ることに。

上がってきた階段を降りた後は大聖堂の中を一回り。暖房がまったく効いてなくて寒いせいもあるが、歴史と宗教性に基づく威厳も感じられて、普段に比べて背筋がすっと伸びるような気がする。

ケルン大聖堂内部

ビールを飲んだ後にもう一度この大聖堂に立ち寄ったのだが、その時にはちょうどミサをやっていたのでしばらく見学させてもらった。そこで偶然とはいえ、長い余韻のパイプオルガンの伴奏と共に澄んだ歌声での「きよしこの夜」(ドイツ語バージョン)を聴けたのは、この旅行で出色のイベントかもしれない。

大聖堂で背筋がすっと伸びた後は、やんわりとビールを飲みに。ケルンは「ケルシュ」というケルン特産のビールがあるとガイドブックに載っていたので、そのビールを飲みに大聖堂から歩いてすぐのところにある Fruh というビヤホールに。

ケルシュ(ケルン特産のビール)

この「ケルシュ」はピルスナーやラガーのような日本で通常飲まれている種類に良く似た、つまりごくごく飲めるタイプのビール。これが写真のような 200ml の小さなグラスに供される。つまり常に冷たいビールを飲むことができるという嬉しい状態。更に嬉しいことは、一杯飲み終わると注文しなくても店員が次の(ビール入り)グラスを持ってくる。要するに、わんこビール状態(笑)。気がついたら、これからまだ列車に乗ってアムステルダムに移動しなければならないのに 7 杯も飲み干してしまった……

なお、ケルシュのつまみにはこんなものをいただきました。

ゆでソーセージ サワークラウト&マッシュポテト添え

普通のゆでソーセージ。普通にうまい。

これは昔、裕福ではなかったおじさんが、チキン半羽にみたててつくったという、ゴーダチーズとパンとバターの組み合わせのケルン名物のメニュー。ゴーダチーズがうまかった。

先も書いたように、ビールを飲んだ後に大聖堂に寄って、ミサを見学した後、ケルン駅を後にしてアムステルダムに。

ケルン駅

ICE 車内風景

ケルン - アムステルダム間はずいぶん新しくて綺麗な ICE の車両でした。ぴかぴか。キルシュビールの酔いも手伝って、まったりと ICE に 2 時間 30 分ほど乗って、午後 9 時前にアムステルダム中央駅到着。アムステルダムで滞在するホテルは中央駅から歩いて 3, 4 分のクラウン・プラザ・アムステルダム・シティ・センター。

チェックインした後は、時間が遅いのでホテルのレストランで軽くつまみながらビールを飲むことに。ホテルのレストランは「ドリウス」といって、移転前を含めると 110 年以上の歴史を誇る由緒あるレストラン。せっかくなのでオランダ(生)ビールと共に、オランダ伝統料理の中からこんなツマミをセレクション。

クロケット2

実態はエビクリームコロッケ。ちょっと塩気が強い。ツマミにはいいけれど。

なにかのパテ

なにのパテだったか忘れたけれど、ちょっと生臭かったことだけは覚えてる。

今日一日ではやはりケルンがいい所でした。あのケルシュビール、もう一回飲みたいもんだ。