人の名前に使える漢字

asahi.com の次の記事によると、人の名前に使える漢字の追加案について、法制審議会(法相の諮問機関)の人名用漢字部会で議論されていた結果が纏まったようです。

http://www.asahi.com/national/update/0813/017.html

この表によると、候補リストに挙がっていたもののうち 79 文字が採用されなかった様子。

http://www.asahi.com/national/update/0813/images/nat0813009.jpg

不採用リストを眺めていて気になったのが、「鼠」が不採用であること。「鼠」というと、僕は村上春樹の「風の歌を聴け」を思い出します。主人公の友人の名前は「鼠」。

風の歌を聴け (講談社文庫)

ストーリーを知らない人のために amazon.co.jp の内容紹介の引用を少し。

1970年の夏、海辺の街に帰省した〈僕〉は、友人の〈鼠〉とビールを飲み、介抱した女の子と親しくなって、退屈な時を送る。2人それぞれの愛の屈託をさりげなく受けとめてやるうちに、〈僕〉の夏はものうく、ほろ苦く過ぎさっていく。青春の一片を乾いた軽快なタッチで捉えた出色のデビュー作。群像新人賞受賞。

読めばわかるのですが、人の名前としてふさわしくないということはあまり感じないわけです。でも、人名用漢字部会の人たちにはこーゆー作品で「鼠」と呼ばれている登場人物があることすら知られてないんでしょうな。