国策と富士通&シスコの提携

富士通とシスコがルータおよびスイッチ分野での包括的な提携を発表しました。

http://japan.cnet.com/news/com/story/0,2000047668,20078643,00.htm?ref=rss

通信事業者向けのハイエンドルータ市場(=高収益市場)は市場規模が小さいわりには急速に技術が進歩するために(=参入障壁が高い)、これまでシスコシステムズとジュニパーネットワークスの米系メーカー2強が9割以上の市場シェアを占めていました(この分野では加ノーテルも仏アルカテルも参入余地はありません)。

この状況に対して、一部からは国策会社と呼ばれている節もありますが、日系メーカーとしてはシェア1位、2位の日立と NEC が、この 10 月に『アラクサラネットワークス』( http://www.alaxala.com/jp/ ) を合弁会社として発足させて、米国ベンダーに戦いを挑んでいるわけです。

この合弁会社富士通が参加するという噂は、ずいぶん昔からありましたが(富士通だけではないですけれど)、結局、富士通が選んだ道はシスコとの提携となりました。

で、気になるのは、富士通はレイヤの高い分野では製品を出していますが、レイヤの低いルータ/スイッチ市場ではあまり強くないということ。もしかすると『アラクサラネットワークス』 ( http://www.alaxala.com/jp/ ) は国策会社だ、とアメリカ政府に糾弾されないために、シスコとの提携(=両社にとってメリットがある)を打ち出したのか、などとうがった見方をしてみたりして……

個人的にはシスコ一色はつまらないので、アラクサラネットワークス ( http://www.alaxala.com/jp/ ) にがんばってほしいですね。